「WordPressプラグイン開発のバイブル」の感想とか

7/22に発売の「サイトの拡張性を飛躍的に高める WordPressプラグイン開発のバイブル」をソフトバンククリエイティブの三津田さんから頂きましたので、さっそくレビューしていきたいと思います!

正直なところ、読む前は割りと本気で「英語版Codexがあれば十分だし!」とか、「Google先生最強だから、本をいちいち開くよりはググった方が早いw」とか思っていたわけです。
が、そこはWordPressのスペシャリスト4人が書いているというだけあって、著者のプラグインの実装にも使われているコードなどの実例が豊富に登場していて、本の帯にある「プラグイン開発のすべて」や「Web開発者・制作者必携。」の言葉にも頷けます。良質な実例を見てると、それを超える実装をやってみたいという意欲が湧いてきます。

この本の守備範囲を超えた、さらなる情報が得られるような参考URLが至るところにあったり、高度な情報を得るための方法も載っていて、これからプラグイン開発を始める人にも、ある程度の知識がある人にも嬉しい一冊です。すでにプラグインの開発を行っている人からは解説が少々物足りなく感じる点がありますが、書籍の解説で機能や関数の外観を掴み、自分の頭の中にあるアイデアにどういった手法でアプローチするのかをイメージしつつ、ネットで実際のコアのコードや詳細な解説を確認するようにして使っていくのがいいのではないでしょうか。

VagrantやAMIMOTO、WP-CLIなどの著者おすすめの開発環境の構築方法について30ページ以上が割かれており、TDD(テスト駆動開発)やプラグインの命名、PHP CodeSnifferでコーディング規約に適合しているかを半自動で確認する方法といったネット上のリソースを逐次検索することでは得られにくい情報も分かりやすくまとまっています。Plugin Directoryでプラグインをすでに公開しているような人にも新たな発見があるかもしれません。この辺りのプログラミング技術やコーディング技術のうち興味がある物については他の専門書やサイトを合間合間に参照すれば、開発効率の向上に大きく貢献してくれそうです。

他に特筆すべきところといえば、全体を通して国際化対応がしっかりと行われていることです。現在進んでいるWordPress.org側の国際化対応の強化を見ていても、今後、プラグインの国際化対応は重要性を増してくるでしょう。WordPressプラグインは国際化がそこそこ簡単にできるので、自分もPOTファイルを同梱しておく程度までやっておくことをおすすめします。翻訳者が信用できるとは限らないことを前提とした対策も自分的にはうれしかったです。

ということで、いいことは先に書きました。これだけだと単なる広告で面白くもなんともないですし、いいことだけ書けとは言われていませんので、次に良くないことも書いておきます。

  • やっぱりマルチサイトについての情報が少ないです。ネット上にも書籍にも情報が少ないのですが、個人的には「WordPressマルチサイト開発者バイブル」みたいな本があってもいいと思っています。実は自分向けのリファレンスサイトをせっせと作っていたりします。
  • 著者間でコーディング規約が統一されていません。コードブロックの{の前に改行を入れるかどうかの差がある程度ならいいのですが、プラグインのヘッダという部分の記述方法が統一されていないため、特にプラグイン開発をこれから始める人は混乱してしまうかもしれません。迷ったらwordpress.orgの情報が優先です。
  • 付録にあるユーザ権限の表が見づらいです。ユーザレベルごとにまとめられているのですが、例えば「Aという権限を持つユーザレベル」を調べたいときには不便で、条件分岐の条件としてどの権限を設定するのかが適切なのかをこの表から考えることはほぼ不可能です。
  • 一部にHTML5er的には面白くない記述もあったりします。メールアドレスの入力欄にinput[type=”text”]を使っていたり…

こんな感じでしょうかね。そうそう、何箇所かミスを発見したので、既知のものか確認した上でSBCrさんに連絡しておきます。

では!


※価格が税込みで3456円という連番なのに気が付いて、一人で喜んでいたのはどうでもいい話。

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